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イベント情報

2月4日は、WHOの決めた「世界がんの日」(World Cancer Day)です


 世界中で、がんは主要な死因です。現状のままで介入をおこなわないと、2005年から2015年の間に8,400万人もの
多くの人が、がんで死亡するとWHOは推計しています。WHOは毎年2月4日を「世界がんの日」と定め、国際対がん
連合( International Union Against Cancer )を支援して、世界のがんによる負担を軽減する方策を推進しています。
がんの予防とがん患者の生活の質の向上は、これまで繰り返し取りあげてきたテーマです。
 今年の「世界がんの日」にあわせて、WHOは、新しい「健康のための身体活動に関する勧告」(Global
Recommendations on Physical Activity for Healthを公表しました)。
( URL: http://whqlibdoc.who.int/publications/2010/9789241599979_eng.pdf )
 上記の「勧告」では、18歳以上のものに対して1週間に少なくとも150分間の有酸素運動をするように述べています。
運動不足は、乳がんと大腸がんのリスク要因として確立していますが、循環器疾患や糖尿病の重要なリスク要因
でもあります。運動不足は、世界中で毎年320万人の死亡、67万人以上の60歳未満の早死の原因と関連し、糖尿病
と虚血性心疾患の約30%と関連しています。
 世界がんの日は、国際対がん連合(International Union Against Cancer)が2005年提唱して始まりました。国際
対がん連合の世界がん大会は昨年8月中国のシンセンで、「予防可能ながんを予防し、治療可能ながんを治療
しよう、そしてこれを実現する制度を」(Prevent the preventable, treat the treatable, system to make it happen)
をテーマに開催されました。( URL: http://2010.worldcancercongress.org/2010-world-cancer-congress/
わが国では、2007年6月にがん対策指針基本計画が策定され、昨年の中間評価を
受けて、現在計画の見直し作業が進められていますが、上記のテーマを念頭に入れ、単に啓発普及や情報提供
だけではなく、予防可能ながんの予防と治療可能の治療を実現する制度設計がおこなわれることを期待しています。
 また、今年9月には、WHOの提唱によって、国連において非感染性慢性疾患(NCD, Noncommunicable Chronic
Diseases)サミットが開催されます。NCDは、日本ではいわゆる「成人病」あるいは「生活習慣病」にあたり、がんの
ほか循環器疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病が含まれますが、たばこ、不健康な食事、運動不足、過度の飲酒などの
共通のリスク要因があります。このサミットを受けて、日本でも対策が進むことを期待しています。米国などの先進国
では、たばこ問題を解決しつつある成功体験に基づき、環境整備を含む公衆衛生アプローチで肥満問題に取り
組もうとしています。わが国においても、先ずはたばこ問題解決のための環境整備の実現(広告の禁止、たばこ税・
価格の引き上げ、受動喫煙防止のための法的規制など)を図り、次にこの体験に基づいて肥満問題に取り組むべきと考えます。

平成23年2月2日
社団法人日本WHO協会
理事 大島 明