子宮頸がん
重要事項
- 子宮頸がんは世界で 4 番目に多くみられるがんであり、2020年には新たに 604,000 人が発症し、 342,000 人が死亡したと推定されています。 2020年の世界の新規症例および死亡例の約 90 % は、低・中所得国で発生しています [1]。
- 2 種類のヒトパピローマウイルス (HPV) 型 ( 16 および 18 ) は、悪性度の高い子宮頸部前がんの原因としておよそ 50 % を占めます。
- HPVは主に性的接触によって感染し、ほとんどの人は性行為の開始直後にHPVに感染します。その感染の 90 % 以上は時間の経過とともに治癒します。
- HIVに感染している女性は、HIVに感染していない女性に比べて、子宮頸がんを発症する可能性が 6 倍高くなります。
- HPVワクチン接種とがん前病変のスクリーニングおよびその治療は、子宮頸がんを予防する費用対効果の高い方法です。
- 子宮頸がんは早期発見、早期治療されれば治癒が可能です。
- 子宮頸がんの総合的な対策は、一次予防 (HPVに対するワクチン接種) 、二次予防 (前がん病変のスクリーニングと治療) 、三次予防 (浸潤性子宮頸がんの診断と治療) および緩和ケアを含みます。
本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページでも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい(改定前)。
厚生労働省検疫所ホームページ :ヒトパピローマウイルスと子宮頸がんワクチンについて (ファクトシート)
[1] Sung H, Ferlay J, Siegel RL, Laversanne M, Soerjomataram I, Jemal A, et al. Global cancer statistics 2020: GLOBOCAN estimates of incidence and mortality worldwide for 36 cancers in 185 countries. CA Cancer J Clin. 2021:71:209–49. doi:10.3322/caac.21660.
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文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。