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インスリンの普及 : 100年を経てなお格差

インスリン発見 100 周年を記念して本日発表された「Keeping 100 years promise – making insulin access universal (100 年前の約束を守る – インスリンの全世界への普及を目指して) 」では、世界的にインスリンの普及に格差が生じている主な原因を明らかにしています。

インスリンは糖尿病治療の根幹であり、900 万人の 1 型糖尿病患者にとっては、死に至る病を管理可能な病に変えてくれます。 6,000 万人以上の 2 型糖尿病患者にとって、インスリンは腎不全、失明、四肢切断のリスクを減らすために不可欠なものです。 しかし、2 型糖尿病でインスリンを必要とする人の 2 人に 1 人はインスリンを受けていません。

世界の市場では、比較的安価に製造できるヒトインスリンから、価格の高い類縁体 (合成インスリン) への移行が進んでいますが、類縁体はヒトインスリンに比べて少なくとも 1.5 倍、国によっては 3 倍も高価となっています。

インスリン世界市場の 90 % 以上を多国籍企業 3 社が占めており、中小企業がインスリンの販売競争に参加する余地はほとんどありません。 また、研究は裕福な市場を対象としており、糖尿病の負担の 80 % を占める低 ・ 中所得国の公衆衛生上のニーズは無視されていることなどが指摘されています。

記事の詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

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