WHOは、世界有数の医師および腫瘍専門家の団体である米国臨床腫瘍学会 (ASCO) と協力し、とりわけ健康上の成果を高めるために設計され、患者が生活する状況を考慮したがん医療の革新を開発 ・ 促進することを目的とした共同声明を発表しました。
その目的は、がん医療へのアクセスに存在する現在の不公平の一部を克服することです。
この20年間で、がん対策の道は分断されました。 国家間や国内におけるがん医療の不公平は、徐々に拡大しています。
一つは、技術革新と質の高い医療への確実なアクセスによって生存率を向上させる道。 もう一方は、低所得者や社会から疎外されたコミュニティの、アクセスしにくく質の低いケア、精神的な苦難、経済的な不安にさらされている道です。
高所得国と低所得国の違いは明確で、高所得国の 90 % 以上では包括的な治療が可能ですが、低所得国では 15 % 以下であると報告されています。 中低所得国におけるがんの負担は、今後 20 年間で年間 1,200 万人から2040年には 2,000 万人に倍増すると言われているため、このことは特に憂慮すべきことです。
この新しいパートナーシップにより、ASCOとWHOは、施設レベルでの質の向上活動を国家戦略と結びつけることにより、WHO加盟国やがんセンターが質の高い医療を受けられるよう支援するための協調的アプローチを開発することができます。 これにより、乳がん、子宮頸がん、小児がんにおけるWHOのがん対策の実施が加速されるでしょう。