テドロス事務局長は 6月29日、メディアブリーフィングで、COVID-19、サル痘、食料危機、中絶に関する米最高裁判決について、次のように述べました。
1 )COVID-19
- 70 % の目標を達成したのは58カ国に過ぎず、低所得国での平均接種率は 13 % である。
- 理想的な解決策は、これまでのすべての変異株と将来の変異株をカバーする汎コロナウイルスワクチンを開発することであり、 WHOは科学者や研究者を継続的に招集し、このウイルスと免疫学全般の理解について多くの研究を行っている。
2 )サル痘
- 緊急委員会は、現在の発生が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態であるとは助言しなかったものの、この事象の緊急性と、さらなる拡大を抑制するためには集中的な対応努力が必要であることを認めた。
- 状況の変化に応じて、速やかに委員会を再開する。
3 )食料危機
- 東部アフリカ地域では、4人に1人にあたる8,000万人以上が食糧不足に陥り、自分や家族を養うために必死の手段を取っている。
- WHOはナイロビにハブを設置し、そこから対応を調整し、最も必要とされる場所に救命医療物資の配送を組織する。
4 )「ロー対ウェイド裁判」を覆す米国最高裁の判決に対するWHOの立場
- すべての女性は、自分の身体と健康に関して選択する権利を持つべきであり、安全な中絶はヘルスケアの範疇であり、(望まれない妊娠による)女性達の命を救うものである。安全な中絶を制限することは、女性や少女を安全でない中絶に向かわせ、合併症を引き起こして死に至ることさえある。