WHOが発表した「世界ワクチン市場報告書 2022」によると、不公平な分配はCOVID-19ワクチンに限ったことではなく、貧しい国々は常に、裕福な国々に需要のあるワクチンへのアクセスに苦労していることが示されています。
また、価格や生産能力に関する透明性の欠如、予測できない需要に加え、製造が非常に少数の国や企業に集中していることが、特に低 ･ 中所得国にとって、アクセスを妨げる大きな障害になっています。
《要旨》
- ここ数十年の進歩にもかかわらず、世界市場のワクチン力学は、公衆衛生に不可欠なワクチンの開発、供給、アクセスに十分に寄与しない。
- WHOの支援によって開発されるワクチンは、利益の可能性が限られているため、開発を敬遠され、十分な投資も行われていない。
- 低所得国は、2021年のCOVID-19や子宮頸がんワクチンに対するものなど裕福な国から需要があるワクチンに対して、アクセスに苦慮している。
- 地域によっては、ワクチン供給をほとんど他国に依存。
- WHOは、各国政府、メーカー、パートナーに対し、ワクチンへの公平なアクセスを保証し、将来のパンデミックへの対応を改善するための野心的な行動を取るよう呼びかけている。
