国際保健規則 (IHR) および保健緊急事態の予防、準備、対応、回復能力の実施を支援するため、WHOの保健緊急事態能力強化ベンチマークが更新されました。これには、新たに公衆衛生的 ・ 社会的対策 (PHSM : public health and social measures) という重要な技術分野が追加されました。
PHSM とは、伝染病やパンデミックが流行しやすい感染症の感染リスクと感染規模を低減するために、個人、地域社会、政府によって実施される介入策のことで、例としては、手洗い、マスクの着用、物理的な距離の取り方、学校や事業所での対策、大規模な集まりの変更、国際的な旅行や貿易の対策などが挙げられます。 効果的なワクチンや治療薬が (まだ) 入手できなかったり、公平に分配されなかったりするアウトブレイクの初期に、PHSM が最初で唯一の介入策となることも少なくありません。
このような理由から、PHSM のベンチマークは、PHSM が健康緊急事態管理計画、政策、資金調達ガバナンス、リーダーシップに体系的に統合され、健康緊急事態の行動全体にわたり、すべての関連セクターとレベルで活用されることを保証する上で極めて重要なものです。