医療従事者の国際的な移住と移動は、ここ数十年でその量と複雑さを増しています。
適切に管理されない場合、低 ・ 中所得国からの医療従事者の移住は低 ・ 中所得国の医師不足を悪化させ、医療制度を弱体化させ、不平等を拡大する可能性があります。 これはひいては国際的な健康安全保障を脅かし、世界の経済と社会に重大な影響を与える可能性があります。
医療従事者の移動にはさまざまな経路がありますが、その中でも政府間の協定は、医療従事者と参加国の医療制度が医療従事者の移住と移動から確実に利益を得られるようにするための重要な可能性を秘めています。
保健医療従事者の移住と移動に関する二国間協定に関するガイダンスは、WHO (世界保健機関) と OECD (経済協力開発機構) が ILO (国際労働機関) と共同で、Working for Health プログラムの一環として作成したものであり、保健医療従事者の国際的な雇用に関するWHO世界行動規範の規定に沿い、保健医療シス テムの優先事項を最優先としつつ、国際的な保健医療従事者の移住と移動に関連する協定の開発、交渉、実施、監視、評価に携わる国家関係者 の能力を向上させるためのツールです。