HRP : 国連「人間の生殖に関する研究開発および研究訓練特別プログラム」Human Reproduction Programmeの年次報告書 2023 は、昨年度の同プログラムの主要な成果を掲載し、今後数年間で完了する予定の主要な進行中の研究を記しています。
2023年における HRP の研究とガイダンスへの貢献は以下の通りです。
- 世界の不妊症有病率の推定 : 10 年以上ぶりに世界的な不妊症の有病率の推計が発表され、推定 6 人に 1 人 (約 17.5 %) が生涯のどこかで不妊の影響を受けていること。
- 妊産婦死亡を防ぐ、画期的な治療パッケージ : 出産後の大出血、すなわち分娩後出血 (PPH) は妊産婦死亡の主な原因であり、適切かつタイムリーな介入により予防が可能です。 HRP は、E-MOTIVE というニーモニックの頭文字を用いた PPH の早期発見 ・ 早期治療のための治療パッケージを試験的に導入。
- 安全でない中絶の防止 : 質の高い中絶ケアのため、新しい WHO 臨床実践ハンドブック編纂に寄与。
- セルフケアの台頭 : 自己検査、自己管理による中絶薬、自己管理による避妊注射に関するガイダンスに情報を提供するため、新たな調査を実施。
- 医療従事者の能力向上と訓練 : 親密なパートナーからの暴力や性的暴力の生存者、包括的な中絶ケアサービス、妊産婦ケア、女性性器切除の防止に取り組むヘルスケア従事者のための新しいデジタルコースに作成に貢献。