パンデミック協定に係る 第 9 回 政府間交渉会議 (INB) の再開に際して、テドロス事務局長は以下のように述べました。
《DG発言要旨》
- 1851年、パリで最初の国際衛生会議が開催され、コレラ、ペスト、黄熱病の蔓延に対する国際的な検疫規則を標準化するため、最初の国際衛生規則が採択された。 その理由のひとつは、各国間で検疫要件が異なることが多く、大きな混乱を招いていたためである。
- この最初の会議が、世界保健機関 (WHO) の前身である国際連盟保健機関の設立につながった。
- 1948年に加盟国が採択した世界保健機関憲章は、疾病、特に感染性疾患の制御が共通の危機であることを認識した。 第 1 回 国際衛生会議から 100 年後の1951年、第 4 回 世界保健総会で国際衛生規則が採択され、18 年後の1969年に国際保健規則となった。
- 皆さんがここで行っている活動は、76 年前に加盟国が WHO を設立した理由の一部であり、過去と深いつながりがある。また、COVID-19 パンデミックの後、すべての加盟国が直面する国内的 ・ 地政学的現実という現在とも深いつながりがある。 そして、私たちがパンデミックに見舞われた苦しみから後世の人々を守るという点で、あなた方が行っている活動は、未来とも深いつながりがある。
- あなた方の間に意見の相違は残っているが、以前に比べればはるかに小さくなっている。 最大の危険は、無関心と不作為だ。 このプロセスが困難で、時には痛みを伴うものであったこと、そしてまだ終わっていないことを評価し、みなさんが、望んでいなかった妥協をしていることに感謝する。
- この協定は紙切れ一枚だが、その紙切れに見合う価値があるかどうかの尺度は、将来のパンデミックにおいて命を救い、苦しみを防ぐことができるかどうかだ。そのために皆さんはここにいる。
- 世界の人々に、あなた方の国の人々に、あなた方が代表する人々に、より安全な未来を与えて欲しい。