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極度の暑さから、労働者とイベント参加者を守る :「Beat the Heat」イニシアチブ

職場や大規模イベントにおける猛暑や環境上の危険に対処する取り組み「Beat the Heat」は、提言を具体的な解決策へと転換する取り組みで大きな進歩を遂げています。 2025年 1月から2026年 6月まで実施されるこの取り組みは、2022年ワールドカップレガシー基金のもと、WHO と FIFA が協力する第 1 段階のプロジェクトで、労働者、参加者、地域住民を、極端な暑さや太陽紫外線、屋外の大気汚染などの環境上の危険から保護し、十分な飲料水と衛生設備を提供することを目的としています。

ILO によると、世界では 24 億人 (世界の労働力の 70 %) が過度の暑さにさらされており、その結果、毎年 2,200 万人以上が非致死的な負傷を負っています。 2022年には、推定 16 億人が屋外で働いていました。 屋外スポーツや大規模な集会イベントに参加する人々も、極端な暑さ、大気汚染、太陽紫外線にさらされるリスクが高くなっています。

熱波 (Heatwave) だけで2050年までに 160 万人の死亡が予測されており、高リスクグループを保護するための強固で科学的な根拠に基づく対策の緊急性が浮き彫りになっています。 また、世界人口の 99 % が WHO のガイドラインを超える汚染物質を含む空気を吸っており、これらは年間 420 万人の早期死亡の原因となっています。 加えて、職業上の危険は毎年少なくとも 300 万人の命を奪い、世界 GDP の最大 6 % の経済損失を引き起こしています。

世界中で記録的な高温が続く中、このイニシアチブは、気候変動に関連する健康対応、すなわち最もリスクの高い人々を長期的に保護するという WHO の取り組みの要として、引き続き重要な役割を果たしています。

詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

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