2023年から2024年にかけて、結核を発症する世界の人々の割合は約 2 % 減少し、結核による死亡者数は 3 % 減少しました。 これらの減少は、COVID-19 パンデミックによる混乱の後、基本的な保健医療サービスが回復を続けています。 多くの進展が見られるにもかかわらず、世界の進捗状況は結核撲滅戦略の目標達成には程遠い水準にあります。
WHO の『世界結核報告書 2025 年版』によると、結核 (TB) は依然として世界で最も致死率の高い感染症の一つであり、昨年は 120 万人以上の命を奪い、推定 1,070 万人が罹患しました。 診断 ･ 治療 ･ 技術革新において一定の進展が見られる一方で、資金調達と医療への公平なアクセスに関する課題が継続しており、結核対策における世界的な取り組みで得た貴重な成果が後退する恐れがあります。
主要な障壁は、2020年以降停滞している結核対策への世界的な資金調達です。 2024年には予防 ･ 診断 ･ 治療に充てられた資金はわずか59億米ドルであり、2027年までに設定された年間目標額220億米ドルの4分の1強に過ぎませんでした。
2025年以降の国際ドナー資金の削減は深刻な課題となります。 モデリング研究では既に、国際ドナー資金の長期的な削減により、2025年から2035年の間に結核による追加の死亡者が最大 200 万人、患者数が 1000 万人増加する可能性があると警告されています。
結核研究への世界的な資金提供も遅れが見られ、2023年にはわずか 12 億米ドル (目標の24 %) に留まっています。
世界保健機関 (WHO) は、進展を加速させるため、持続的な政治的コミットメント、国内投資の拡大、および研究の強化を呼びかけています。

記事の詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。