WHOは、予防接種に関する専門家の戦略的諮問グループ (SAGE) とそのCOVID-19ワクチン作業部会の支援を受けて、緊急使用リスト (EUL) に掲載された現在入手可能なCOVID-19ワクチンを子どもと青年に接種する必要性とその時期に関する新たな証拠を検討した結果を発表しました。
結論は以下の通りです (要約) 。
- 子どもや青年は成人に比べて病気が軽い傾向があるため、重症のCOVID-19のリスクが高いグループに属していない限り、高齢者や慢性的な健康状態にある人、医療従事者に比べてワクチン接種の緊急性は低いと考えられます。
- 子どもや青年にワクチンを接種することには、健康面での直接的なメリット以外に、子供や青年から高齢者への感染を減少させ、学校での緩和措置の必要性を減少させるのに役立つでしょう。
- 子どもたちに一次予防接種を実施することを検討する前に、高齢者などの最もリスクの高いサブグループにおいて、一次予防接種の高い接種率を達成することや、ワクチンの効果が薄れてきていることを示すデータに基づきブースター接種を行うことを考慮する必要があります
- 世界の多くの地域が極度のワクチン不足に直面している限り、ハイリスク集団における高いワクチン接種率を達成している国は、重篤な疾患のリスクが低い子供や青少年へのワクチン接種を進める前に、COVAX施設を通じたCOVID-19ワクチンの世界的な共有を優先すべきであると考えます。