1月30日の世界ハンセン病デーに際して、笹川陽平、WHOハンセン病親善大使からのメッセージ (要旨) は以下の通りです。
- 過去一年ニュースの一面はコロナで占められ、他の病気は忘れられたかのようです。ハンセン病は今なお20万人の新たな患者が発生し、何百万人もの人々が障がいを背負って生きています。
- ハンセン病撲滅のためのWHO親善大使として、私はハンセン病がどのように人々を社会から疎外しているのかを自分自身で見てきました。女性と子供は、この病気のために社会・経済的に特に脆弱な存在となっています。
- ハンセン病の人びとは差別されています。国によっては時代錯誤の法律によって、離婚の理由となり、隔離され、社会生活への参加を拒否されています
- ハンセン病の克服には、早期診断と迅速な治療以上のものが必要です。ハンセン病が恥や偏見の原因にならないように考え方を変える必要があります。私たちは、医療を求める人々をさえぎるすべての障壁を取り除く必要があります。私たちは、病に罹った人々とその家族が尊厳を持って生活し、社会の一員として基本的人権をすべて享受することを妨げる障害を取り除かねばなりません。
- 私はよくハンセン病についてオートバイの観点から話します。前輪は病気の治療を表し、後輪は偏見の克服を象徴しています。両方の車輪が同時に回転しているときだけ、私たちはハンセン病のない世界の目的地に向かって前進します。
- 私たちは正しい方向に進んでいると確信しています。2021 – 2030のWHOのグローバルハンセン病戦略は新たな勢いを生み出すでしょう。