日本WHO協会からのお知らせ

2021年12月

南アフリカ共和国から報告された、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」により、世界が厳戒態勢に入りました。私たちは、2020年から「グローバルヘルスの集い」などを通じて、感染症に国境はないのだから、国際保健医療協力を積極的に行い、ワクチンを公平に分配することの重要性を訴え続けてきました。保健医療が脆弱な地域に対するコロナ対策に、国際社会がいままで以上に積極的に取り組みことを期待したいです。「情けは人の為ならず」。国際協力で支援した結果は、巡りめぐって私たちの社会のためになるのです。

11月27日の第36回日本国際保健医療学会の学術大会(西信雄大会長:医薬基盤・健康・栄養研究所)において、日本セルフケア推進協議会が主催したランチタイムセミナー「COVID-19の感染の波とセルフケアに必要なこと」の座長を務めました。講師は、児玉龍彦氏(東京大学名誉教授)。「オミクロン」の発生以前の講演ですが、コロナワクチンのブースター早期接種の必要性、海外からの入国者に対する監視体制の強化、世界的なワクチン接種の必要性などについて、科学的なエビデンスに基づいた議論を行いました。

日本では世界各国に比して幸いに、いまはCOVID-19新規感染者数も落ち着いています。この絶好の時機を活かして、科学的な根拠に基づく決断が実行されることを切に望みます。日本WHO協会としても、さまざまなチャンネルを通じて、国際的な科学的な議論の場に参画して発信していきたいと考えています。

なお、2021年12月は、東京栄養サミット2021の公式サイドイベント「食卓から地球を変える ~私と地球を繋ぐフードシステム~」(12月4日)、第80回日本公衆衛生学会の自由集会「公衆衛生に国境はない・COVID-19で取り残されてしまった人達」(12月22日)を日本WHO協会も後援させていただいています。詳細は、日本WHO協会のホームページをご覧ください。関心ある方々のご参加を心待ちにしています。

今後とも、何とぞよろしくお願いします。

公益社団法人 日本WHO協会

理事長  中村安秀

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