日本WHO協会からのお知らせ

2022年2月

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」により、日本国内の新規感染者数が増加しています。 世界においても、その勢いが止まりません。WHOによると、1 月末の 1 週間の世界全体の新規感染者数は 2 千万人を越えています。 1 日平均にすると、300 万人以上になります。 大きな増加を示しているのは、ヨーロッパ地域、アメリカ大陸、南アジアです。 いままで少なかった西太平洋地域(WPRO)が急激に増加しているのが気になります。

目で見るWHO(2022年冬号)』において、日本WHO協会の上山直英理事が、「健康増進や感染症対策の進み具合が国によって異なると、すべての国に共通して危険が及ぶことになります」というWHO憲章を引用しています。 感染症対策をしっかり行うべきだ、一つの国だけで完結するものではない。 だからこそ世界中が協力して対策しなければならないという点では、コロナの時代を先読みしていたように読めてきます。

WHO憲章は第二次世界大戦直後の1946年 7月22日にニューヨークで当時のいわゆる戦勝国に属する 61 か国の代表により署名されました。 ただ、感染症や紛争の脅威に直面していた時期であり、平和と国際協調への強い希求が文章の隅々からあふれています。 有名な健康の定義も、「ヘルスとはフィジカル、メンタル、ソーシャルなウェルビーイングだ」とカタカナで表現すると、極めて現代的な考え方であることがよくわかります。 歴史をていねいに繙き真摯に向き合って学ぶことにより、ポスト・コロナの社会や保健医療のあり方といった未来に対する建設的な議論につながっていくのだと考えています。

WHO憲章が発効した1948年 4月 7日を記念して、世界の多くの国では「世界保健デー」を開催しています。 ことし2022年 4月 7日に、私たちは多くの関係団体と協力させていただき、日本において「世界保健デー」を開催すべく準備しています。 近いうちに詳細をご案内させていただきます。

今後とも、日本WHO協会の活動にご支援ご協力のほど、何とぞよろしくお願いします。

公益社団法人 日本WHO協会

理事長  中村安秀

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