2023年 4月 7日の世界保健デー(World Health Day)に、世界保健機関(WHO)は創立 75 周年の記念日を迎えます。 ことしのテーマは「 Health for All(すべての人に健康を!)」。
いままで、世界各地で世界保健デーの祝祭に参加する機会がありました。 2018年は、東ティモール共和国で開催された世界保健デー・イベントにおいて基調講演する機会をいただきました。 東ティモールは、21世紀になって世界で初めて独立した若い国で、人口の半数以上が20歳以下。 首都ディリにある大きな会議場に、国際機関や大使館、地方の医師や看護師などの保健医療関係者、NGO関係者、ディリ大学などの医学生・看護学生など400名が参集し、保健大臣が世界保健デーのメインテーマをご自分の言葉で語っておられたのが印象的でした。 会議場の外では、熱帯の陽射しにもかかわらず、多くの国際機関やNGOがブースを出展し、保健大臣はひとつひとつのブースを回り、若いスタッフに声をかけていました。
日本WHO協会では、2023年 4月 7日(金)10 : 00 – 12 : 00に、大阪商工会議所・国際会議ホールで「世界保健デー2023」を挙行することに決定しました。 昨年のテーマである「わたしたちの地球、わたしたちの健康」に関する動画受賞作品の表彰と上映に引き続き、シンポジウム「すべての人に健康を!」を開催します。
演者は、仲佐保さん(シェア=国際保健協力市民の会・代表理事)と 新福洋子さん(広島大学副学長:国際保健看護学教授)。 40年前に設立された国際NPOの代表であり、ご自身もカンボジア難民キャンプでの支援活動をふりだしに最近はコンゴ民主共和国に在住するなど世界各地でプライマリヘルスケアを実践してきた仲佐さんと、タンザニアで母子手帳に関するアプリなどを開発し、医療の地産地消を訴え、2020年にWHOなどから「世界の卓越した女性の看護師・助産師リーダー100人」に選出された助産師の新福さん。
おふたりのお話から、「すべての人に健康を!」というスローガンの持つ困難さと深遠さと魅力を感じていただけるとうれしい。 平日の午前中という時間帯になってしまいましたが、ぜひ会場に足を運んでいただけると幸いです。 もちろん、オンラインでも配信します。 近日中に、詳細を決定してホームページ上でご案内しますので、ぜひぜひお申し込みをよろしくお願いします。
公益社団法人 日本WHO協会
理事長 中村安秀