第二次世界大戦直後の1948年 4月 7日に発効した世界保健機関 (WHO) 憲章には、感染症の脅威と平和への希求が行間に満ち溢れていました。
いまの世界では、国同士およびそれぞれの国内において、対立と分断がますます激しくなっています。 しかし、第二次世界大戦の直後、もう世界大戦を繰り返してはいけないという強い思いから、世界各国が長い対話と議論の末に、健康は平和の礎であり、同時に、平和であることが健康の源であることを認識し共通理解しあえた時期があったことを忘れてはなりません。 原爆が投下され、世界を焦土と化した戦争の深い反省から生まれた人智の到達点である WHO 憲章やアルマアタ宣言から真摯に学び直すことが求められています。
WHO 憲章には、次のような言葉が綴られています。
健康の定義「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます」
健康は平和の礎「世界中すべての人々が健康であることは、平和と安全を達成するための基礎であり、その成否は、個人と国家の全面的な協力が得られるかどうかにかかっています」
健康は基本的人権「人種、宗教、政治信条や経済的・社会的条件によって差別されることなく、到達しうる最高水準の健康に恵まれることは、あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです」
12月 8日から12月20日まで、京都市北区の立命館大学国際平和ミュージアムで、日本 WHO 協会が主催する『健康は平和の礎』という展示とセミナーが開催されます。 WHO 憲章、アルマアタ宣言、日本 WHO 協会の 60 年の歩みなどのほかに、日本国内の母子手帳の数々、世界各国の母子手帳、47 都道府県のリトルベビーハンドブックなど、貴重な展示が行われます。 また、12月12日 (金) には世界平和と WHO 憲章や母子手帳、12月16日 (火) には小さく生まれた赤ちゃんのための手帖 (リトルベビーハンドブック) に関するセミナーが開催されます。
https://japan-who.or.jp/about-us/notice/2510-30/
ぜひ、お時間があれば、会場までお越しください (ただし、日曜日は休館です) 。
公益社団法人 日本WHO協会
理事長 中村安秀







