日本WHO協会からのお知らせ

2019年11月

この度の台風の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

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第78回日本公衆衛生学会総会が10月下旬に高知で開催され、自由集会「公衆衛生に国境はない」を企画しました。「国際保健医療活動と災害保健医療活動」をテーマに、健康危機管理の観点から、高知にゆかりのある3名のスピーカーにご登壇いただきました。神谷保彦先生(長崎大学)、神原咲子先生(高知県立大学)、菅沼成文先生(高知大学)から示唆に富むすばらしい話題提供をしていただきました。世話人として大西真由美先生(長崎大学)に準備のすべてをお任せしてしまい、当日だけ中村もお手伝いさせていただきました。

学会が始まる前日で、しかも即位の儀で祝日になったにもかかわらず、多くの方々にお集まりいただきました。南海トラフの直撃を受ける可能性の高い高知の地で、国際保健医療活動と災害保健医療活動の経験知から相互に学び合うすばらしい機会となりました。

振り返れば、この自由集会は、1999年の大分で始まった第58回日本公衆衛生学会で開催されたのが最初です。そのときに呼びかけた20年前のチラシが残っていました。

「国内の保健医療と先進国や途上国の保健問題の境界がはっきりしなくなった『公衆衛生のボーダレス』の時代に、わが国の公衆衛生をグローバルな視点から見直し、日本の公衆衛生の成果を国際保健の現場に応用し、国際保健で学んだ経験を日本の公衆衛生の発展に活かしていきたい。」

20年前は将来への夢想にすぎなかった事項が、いまではあたりまえの現実になっています。ともに学びあうグローバル時代が到来していることを高知で実感しました。では、20年後のジャパンはどうなっているのでしょうか? 日本WHO協会としては、20年先を見据えた将来構想をもって目前の課題に取り組んでいく必要を痛感しました。

今後とも、皆さま方のご指導ご鞭撻のほど、何とぞよろしくお願いします。

理事長 中村安秀

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