エボラウイルス病

重要事項

  • 以前はエボラ出血熱として知られていたエボラウイルス病(EVD)は、まれな疾患ですが、罹患すればしばしば致命的となるヒトの疾患です。
  • このウイルスは野生動物から人へ伝播し、人から人への伝播を介して人間の集団内に広がります。
  • 平均してEVD症例致死率は50%前後ですが、過去の集団発生では25%~90%とばらつきがあります。
  • 集団発生をうまく制御するためには、地域社会の取り組みが鍵となります。
  • 集団発生を良好にコントロールするには、介入手段のパッケージ化、すなわち、症例管理、感染予防とコントロールの実践、サーベイランスと接触追跡、優れた検査サービス、安全かつ尊厳のある埋葬と社会的資源の活用にかかっています。
  • エボラ出血熱の予防ワクチンが開発され、ギニアやコンゴ民主共和国(DRC)におけるエボラ出血熱の流行の抑制に使用されてきました。
  • 補水、対症療法による早期の支持療法は生存率を改善します。二種類のモノクロナール抗体(Inmazeb およびEbanga)が、2020年に米国FDAによって成人及び小児のザイールエボラウイルス(エボラウイルス)感染症の治療薬として承認されています。
  • エボラ出血熱に罹患した妊婦および授乳中の女性には、早期の支持療法を提案すべきです。同様に、ワクチン予防と実験的治療は、妊娠していない集団にも同じ条件下で提供されるべきです。

本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページでも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい。

厚生労働省検疫所ホームページ :エボラ出血熱について (ファクトシート)

ⓒWorld Health Organization

文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。

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