オロプーシェウイルス感染症
キーファクト(主要な事実)
- オロプーシェウイルス感染症 (オロプーシェ熱とも呼ばれる) は、発熱を伴う病気で、通常は患者が速やかに回復する病気です。 この病気は、感染したヌカカ (midge) 、および一部の蚊に刺されることでヒトに感染するオロプーシェウイルスによって引き起こされます。
- オロプーシェウイルスは主に南米とカリブ海地域に存在しますが、2023年12月以降、さらに多くの症例が報告され、2024年には、それまで検出されていなかった地域の症例も含め、合計 10,000 件以上の症例が報告されました。
- オロプーシェウイルス感染症の症状は、デング熱やチクングニア熱など、他の疾患で起こる症状と類似しており、感染の原因はしばしば誤診されます。
- 妊娠中の感染は胎児死亡、流産、新生児の小頭症などの悪影響を及ぼす可能性があり、さらなる調査と研究が必要です。
- オロプーシェウイルス感染症には特異的な治療法やワクチンはなく、患者は支持療法を受ける必要があります。
- 感染は主に媒介動物の駆除と、網状の蚊帳、化学殺虫剤、防護服、虫除け剤の使用など、虫刺されに対する個人的な保護対策によって予防できます。
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文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。