ヘンリエッタ ・ ラックス (Henrietta Lacks) の生誕 100 周年を迎えた昨年は、WHOの「子宮頸がんの撲滅を加速するための世界戦略」の初年度にあたります。
彼女から無断採取された子宮頸がん細胞は、世界各地で様々な医学的研究に使われ、のちにヒーラ細胞と呼ばれるようになりました。 彼女のがん細胞は初の「不死」細胞株となり、ヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチン、ポリオワクチン、HIVやがんの治療薬、そして最近では重要なCOVID-19の研究などに、計り知れない科学的躍進をもたらしました。
悪質なことに、世界の科学界はかつてヘンリエッタ ・ ラックスの人種と彼女の本当の物語を隠していましたが、これは歴史に残る過ちであり、今日の認識はそれを正すものです。
「ヘンリエッタ ・ ラックス氏を称えることで、WHOは過去の科学的不正を清算し、人種的公平性を推進することの重要性を認識しました」とテドロス博士は述べています。 「また、医学界に多大な貢献をしてきた女性、特に有色人種の女性を認識する機会でもあります」
テドロス事務局長はその功績を称え、遺族に事務局長賞を授与しました。