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WPRO : 太平洋諸島の気候変動に取り組むための早急な協力と行動への期待

国連のグテーレス事務総長は、気候変動に関する政府間パネルの報告書を「人類にとっての緊急警報」だと訴えています。

気候変動は、太平洋諸島の国や地域にとって抽象的な科学的問題や遠くの政治的問題以上のものです。海面水位の上昇は、太平洋の島々や環礁全体を浸食する恐れがあり、それに伴い、人々の家、文化、コミュニティも浸食されます。 西太平洋地域におけるWHOの活動において、気候変動と環境衛生は特に優先される課題です。

地域全体では、毎年約 350 万人が回避可能な環境要因によって命を落としています。この地域では 14 秒に 1 人が大気汚染で死亡しており、これは主に気候変動の原因となっている化石燃料の燃焼に起因しています。

これらに対し、第一に、WHOと世界中の保健省は、エネルギー、交通、都市開発など他のセクターと連携して、気候変動と環境被害に対処するために必要な広範な行動の論拠を強化するために、我々の声を活用することができます。 炭素排出量を削減し、気候変動の速度を遅らせることは、それ自体が重要な目的ですが、気候変動が健康に及ぼす直接的な影響を軽減することで、健康にも重要なコベネフィットをもたらします。

第二に、保健医療部門が先導的な役割を果たし、すべての部門に長期的かつ持続的で真剣な行動を促すためには、持続可能で気候変動に強い保健医療システムを構築し、温室効果ガス排出への寄与を削減するとともに、その影響を軽減するなど、自ら行動することによってリーダーシップを発揮する必要があります。

気候変動の健康への影響についてセクターを超えた対話を支援し、相互に有益な行動を促すツールには以下のようなものがあります。

1 ) AIRQ+大気汚染予測ツール (炭素排出量削減による健康のコベネフィットを説明)

2 ) Carbon Reduction Benefits on Health (CaRBonH) (大気の質を改善することによって人間の健康にもたらされる物理的 ・ 経済的利益を定量化)

3 ) GreenUr計算ツール (緑地が健康に与える影響の定量化に役立つ)

COVID-19のパンデミックにおいて、その影響を受けない国、コミュニティ、セクターはありませんが、共同して回復することは可能であることがわかりました。

パンデミックが、共同行動、資源の共有やより良い未来への夢に人々を導くことによって、我々に何が可能であるかを示したように、健康で環境にやさしく、公正で適切な行動によって、私たちは気候変動からの集団的回復を実現可能なのです。

今こそ行動する時です。

記事の詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

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