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性感染症の蔓延に対処し、撲滅するための新たな戦略

性感染症 (STI : Sexually transmitted infections) は、世界中で高率の感染症を引き起こし続けています。

推計によると、世界中で毎日 100 万人以上の治癒可能なSTIが感染しており、主に淋菌、クラミジア、梅毒、トリコモナス感染症が原因となっています。 さらに、サル痘、赤痢菌、髄膜炎、エボラ出血熱、ジカ熱など性的接触によって感染する新たな感染症の発生や、リンパ肉芽腫などの顧みられてこなかった性病の再出現により、STI予防 ・ 管理のための適切なサービス提供における課題が増加しています。

2022年 5月の第 75 回世界保健総会では、2022年から2030年までのHIV、ウイルス性肝炎、性感染症それぞれに関する新しい世界保健セクター戦略 (GHSS : Global Health Sector Strategies) の実施に合意しました。

新戦略は、2030年までにAIDSとウイルス性肝炎、STIの伝染病を撲滅するという共通のビジョンを提案し、GHSSは以下のような野心的な目標を掲げています。

  • 梅毒、淋病、クラミジア、トリコモナスの新規感染者を減少させる。
  • 先天性梅毒の新規感染者を削減する。
  • 15歳までにヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチンの接種を完了した女児の割合を増加させる。
  • 優先集団と妊婦の間で梅毒のスクリーニングの割合を増加させる、優先集団の間で淋病のスクリーニングの割合を増加させる。
  • 子宮頸がん検診を受ける女性の割合を増やす。
  • WHO淋菌抗菌剤サーベイランスプログラムに淋菌の抗菌剤耐性を報告する国の数を増加させる。

これを達成するために、GHSSは、高品質でエビデンスに基づく人間中心のSTIサービスを提供し、STIデータを作成し、コミュニティと市民社会を巻き込み、STI予防診断 ・ 検査 ・ 治療のためのイノベーションを推進することを推奨しています。

記事の詳細はWHOのサイトをご覧ください。

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