国連の新しい報告書によると、紛争、COVID-19の流行、気候変動の影響が、子どもたちや若者、女性の将来性に壊滅的な影響を及ぼし、特に女性と子どもの健康が世界的に悪化していることが示されています。
本報告書に掲載されたデータは、子どもの健康に関するほぼすべての主要な指標と、持続可能な開発目標 (SDGs) の多くの主要指標において、決定的な後退があることを示しています。
2021年には、推定 2,500 万人の子どもたちがワクチンを接種していないか、または不十分で、病気に感染するリスクが高まっています。 パンデミックの期間中、数百万人の子どもたちが学校を休み、その多くが 1 年以上、104 の国 ・ 地域の子どもたちの約 80 % が学校閉鎖による学習損失を経験しました。 世界的な流行が始まって以来、1,050 万人の子どもたちがCOVID-19によって親や養育者を失っています。
アントニオ ・ グテーレス国連事務総長は次のように述べています。
「私たちが守れなかった約束の核心は、COVID-19のパンデミックから紛争や気候変動に至るまで、世界的な危機の根底にある大きな不公平に対処できていないことです。
この報告書では、妊産婦死亡率から教育損失、深刻な栄養失調まで、これらの危機が女性、子ども、青年に与える影響を説明しています」
《報告書要旨》
- 低所得国で生まれた子どもの出生時平均余命は約 63 歳であるのに対し、高所得国では 80 歳です。 2020年には、500 万人の子どもたちが 5 歳になる前に死亡しています。
- 2020年には 4500 万人以上の子どもたちが急性栄養失調になり、死亡や発達の遅れ、病気などの危険にさらされる命にかかわる状態になっています。
- サハラ以南のアフリカの女性が妊娠や出産に関連した原因で死亡するリスクは、ヨーロッパや北米の女性の約 130 倍と言われています。
- 2021年には、世界中で過去最高の 8930 万人が、戦争、暴力、迫害、人権侵害によって故郷を追われました。
※ 報告書の詳細は下記のサイトをご覧ください。
https://www.unicef.or.jp/jcu-cms/media-contents/2020/09/2020-Progress-Report-on-the-EWEC-Global-Strategy.pdf