2016年に開始された顧みられない熱帯病撲滅のための拡大特別プロジェクト (ESPEN) は、大量薬剤排除による予防化学療法が可能なアフリカ地域で最も流行している 5 つのNTDsに取り組むためのWHOの主力プロジェクトです。
ESPENは、同地域におけるNTDsの負担を軽減するために、政治的、技術的、財政的資源を動員する上で極めて重要な役割を担っています。
顧みられない熱帯病 (Neglected Tropical Diseases : NTDs) の制圧と根絶の進展は、アフリカにおける最大の功績のひとつです。 アフリカでは 19 カ国が少なくとも 1 つのNTDをなくし、NTDに対する介入を必要とする人口は現在 1,800 万人減少しています。
トーゴは 4 つのNTDsを根絶し、世界初の快挙を成し遂げました。 メジナ虫症 (ギニア虫症) は根絶寸前、アフリカ ･ トリパノソーマ症 (睡眠病) は 7 カ国で公衆衛生上の問題がなくなり、ブルーリ潰瘍の報告数は2010年から2021年の間に 71 % 減少しました。
これらの大きな成果は、その多くが過去10年間に実現したものであり、NTDの予防、制圧、排除、根絶の取り組みにおける 70 年以上にわたる共通の経験の上に築かれたもので、この報告書は、10 年間の成果から私たちが学んだ教訓をまとめたものです。
