世界保健機関 (WHO) は、2030年までに公衆衛生問題としての住血吸虫症を撲滅することを目指し、今後 10 年間の野心的な目標を設定しています。 WHOの顧みられない熱帯病対策局は、予防治療プログラムに幼児を含めることを推奨するガイドラインを発表しました。
住血吸虫症の予防化学療法に使用できる唯一の薬剤であるプラジカンテルへのアクセスは、必要とするアフリカ地域の 41 カ国、2 億 4,000 万人以上をカバーするには不十分なままです。
最近、欧州医薬品庁 (EMA) がarPraziquantel (小児用プラジカンテルコンソーシアムによる小児にやさしいプラジカンテル製剤) に対して肯定的な科学的見解を示したことは、5 歳未満の小児がこの救命治療にアクセスできるようになるための重要な前進で、現在、この小児用製剤の普及に向けた準備が進められています。
さらに、Global Accelerator for Paediatric Formulations Network (GAP-f) のようなイニシアチブが、小児に適した医薬品の開発と導入のスピードアップに取り組んでいます。
日本政府からの多大な貢献を含むUNDP主導の「新規医療技術のアクセスと提供に関するパートナーシップ (Access and Delivery Partnership : ADP) 」、「グローバルヘルス技術振興基金 (GHITファンド) 」などのイニシアティブは、中低所得国における健康技術の利用可能性を高めることに焦点を当てたグローバル ・ コラボレーションを象徴するものです。