ガザ地区の状況は悲惨で、症候群サーベイランス (syndromic surveillance) では感染症が高率に発生していることが明らかになっています。 さらなる感染拡大のリスクは、過密状態、不十分な水と衛生設備、日常的な医療サービスの中断、紛争の継続による健康システムの機能不全など、いくつかの要因によって悪化している可能性があります。
このような課題に対し、感染予防と管理 (IPC : infection prevention and control) および水 ・ トイレ ・ 衛生設備 (WASH : water, sanitation and hygiene) 関連のリスクを評価し、IPC および WASH 対策を実施することは、感染症の蔓延を緩和し、患者、面会者、家族、医療従事者にとって安全な環境を確保する上で極めて重要です。
このテクニカルノートはユニセフとの共同で発行され、必要に応じて更新することになっていて、医療やシェルターの環境において、中核的な IPC と WASH 対策を実施するための重要なガイダンスを提供し「安全な水や衛生設備へのアクセスの確保、手指衛生の重要性、IPC 備品の利用可能性、リスク評価に基づく個人防護具の適切な選択と使用」などを強調しています。 さらに、安全な医療環境を維持するために、過密状態の中では「とりわけ、清掃と消毒の手順を遵守することの重要性」が強調されています。