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薬剤耐性が深刻化 : グローバル ・ リーダーズ ・ グループは国連加盟国に対し、大胆かつ具体的な行動をとるよう要請

AMR に関するグローバル ・ リーダーズ ・ グループ (Global Leaders Group : GLG) は、「AMR による人的被害はすでに甚大であり、より大胆かつ緊急な対策を講じない限り、グローバルエコノミーに壊滅的な打撃を与え、さらに深刻化することが経済調査の結果より確認された」と発表しました。

この調査結果によると、より強力な対応がなければ、AMR によって2035年までに世界全体で平均 1.8 年の平均余命の損失が生じ、年間 4,120 億米ドルの追加医療費と年間 4,430 億米ドルの労働生産性の損失が生じると推定しています。 これに対して世界規模でセクター横断的な AMR 介入策を実施した場合、年間平均 460 億米ドルの費用がかかると予想されますが、2050年までに 1 米ドルを投入するごとに最大 13 米ドルのリターンが得られると試算され、その対策ターゲットをいくつか提案しています。

  • 2030年までに、AMR による世界の人の死亡を 10 % 減少させること。
  • 2030年までに、ACCESS [1] グループの抗生物質が、ヒトの抗生物質消費量全体の少なくとも 80 % を占めるようにすること。
  • 2030年までに、世界の農業食品システムで使用される抗菌薬の量を、現在のレベルから少なくとも 30 ~ 50 % 削減すること。
  • 2030年までに、非獣医医療目的の動物、または非植物衛生目的の作物生産と農業食品システムにおける、ヒト医療用の医薬的に重要な抗菌薬の使用を排除すること。

(注) [1] Access グループの抗生物質は、一般的に遭遇する幅広い感受性病原体に対して活性を示すと同時に、他のグループの抗生物質よりも耐性の可能性が低い : WHOによる抗生物質の使用評価とモニタリングのための AwARE 分類 – 2023年。

詳細はAMRleadersのウエブサイトをご覧ください。

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