世界サイエンスサミットにおいて、テドロス事務局長は以下のように述べました。
《DG発言要旨》
- WHO 、そしてグローバルヘルスに対する皆様のご支援に深く感謝する。 そして、ビル & メリンダ ・ ゲイツ財団、ウエルカム ・ トラストとともに、グローバルヘルスにおける喫緊の課題に対する研究開発に 3 億米ドルを投資するという、本日の発表を心より歓迎する。
- 1990年代後半以降、非感染性疾患は感染症を抜き、アフリカ大陸を除くすべての地域で、世界の早期死亡の主な原因となっている。 気候危機はすべての生命が依存する地球の居住可能性そのものを脅かしている。 紛争、移住、移動による健康への脅威、1 世紀にわたる進歩を台無しにする薬剤耐性、高齢化という課題は言うまでもない。
- 私たちは、これらの脅威が相互に関連していることを知っている。
- 科学、研究、データ、イノベーションは常に公衆衛生を改善する原動力であり、WHO で私たちが行うすべてのことの中心である。 私が最も誇りに思っていることのひとつは、WHO に初めて科学部門を設置したこと。 科学と研究のおかげで、私がこれまで述べてきた問題はすべて解決策がある。
- 治安の悪さ、貧困、孤立、ジェンダー、その他多くの要因により、世界人口の半数以上が 1 つ以上の必須の医療サービスにアクセスできていない。 そして 20 億人が、医療費のために経済的困難に直面している。 私たちは過去 20 年間で、個々の疾病に対しては大きな進歩を遂げたが、プライマリーヘルスケアを基盤とし、ユニバーサルヘルスカバレッジを約束した強力な健康システムの構築には十分な投資を行ってこなかった。
- グローバルヘルスにおける喫緊の課題に真に取り組むためには、不公平に対処しなければならない。 そしてそれは、健康部門だけの仕事ではない。 特に、人間、動物、環境の健康の密接なつながりを認識するワンヘルス ・ アプローチが必要。
- 私たちが直面している脅威が分野を超えているのと同様に、国境も超えている。グローバルな脅威にはグローバルな対応が必要。 病原体は、人間が地図上に描く線も、イデオロギーも、経済の規模も、私たちが互いに隔てるために用いる他の何ものも、まったく意に介さないということを認識するために、今こそ各国が一致団結すべき時だ。