世界的な高齢化と平均寿命の伸びに伴う疾病罹患率の増加や身体機能の低下による高齢者の複雑なケアニーズに対応するため、短期 ･ 長期ケアへのアクセスに対する需要が高まっています。
ほとんどの国で家族がケアとサポートの主要な供給源であることに変わりはありませんが、急速な人口動態と社会の変化によって、高齢者と家族や女性の介護者に対するケアのより公平な社会的分配を求める観点から、家族のケアとサポートだけに依存するのは明らかに望ましくなくなってきています。 正式な LTC (長期ケア) 制度の欠如と訓練された介護従事者の不足は、特に低 ･ 中所得国において、満たされていない介護ニーズの大幅な増加と、高齢者とその家族に対する世界的な経済的負担の一因となっています。
本書には、すべての国がユニバーサル ･ ヘルス ･ カバレッジ (UHC) に向けて、正式で統合された LTC 制度とサービスを設計、確立、拡大する全体的な計画に沿って実施するべきで、各国の状況に応じて検討し、優先順位をつけ、提供し、保健 ･ 社会ケア部門に統合することのできる LTC 介入策のリストが示されています。
本パッケージは、主に国や地方レベルで LTC サービス提供の計画や実施を担当する政府や政策立案者を対象としており、地域のニーズや資源に応じて、必要不可欠な LTC の介入を予見し、主流化するためのガイダンスを提供するものです。
