蚊やダニ等の吸血昆虫によって媒介され、人や家畜等に感染するウイルスを総称して「アルボウイルス」といいます。
パンデミックの可能性を持つアルボウイルスの出現や再出現のリスクは、グローバルヘルス上の脅威として高まっており、人の移動の増加、都市化、気候変動による蚊媒介者の環境適応、蚊媒介者集団の無秩序な拡大などにより拡大し続け、グローバルヘルス上の脅威として高まっており、今後もその傾向は続きます。
世界アルボウイルス計画は、特にアルボウイルスの負担が最も大きい地域や、アルボウイルスが出現するリスクのある地域において、限られた資源を最適に活用し、最大の効果を達成できるよう、これらのウイルスや専門分野にまたがる統合的なアプローチを概説し、このアプローチでは、まずチクングニア、デング熱、黄熱病、ジカ熱などのネッタイシマカを媒介とするウイルスに焦点を当てています。
一連の世界的な協議とアルボウイルス技術諮問グループ (TAG-Arbovirus) による検討を経て、世界アルボウイルスイニシアティブとその 6 つの柱は、それぞれが戦略的目標と優先的活動を持ち、この文書に集約されています。
《6 つの柱》
- リスクの監視と予測
- 地域のエピデミックのリスクの低減
- ベクターコントロール (媒介害虫駆除) の強化
- パンデミックの予防と準備
- イノベーションと新たなアプローチの強化
- パートナー連合の構築