エジプトでは、紀元前 4000 年まで遡るマラリアの痕跡が発見されており、ツタンカーメンやその他の古代エジプトのミイラから、マラリアの遺伝的証拠が発見されています。
世界保健機関は、エジプトをマラリアフリーの国として認定しました。 これは、1 億人以上の人口を抱える国にとって、公衆衛生における重要なマイルストーンとなり、この認定は、古代から国内に存在していたマラリアを根絶するために、エジプト政府と国民が 100 年近くにわたって努力してきた結果です。 エジプトは、WHO東地中海地域において、アラブ首長国連邦とモロッコに続きマラリアフリー認定を受けた 3 番目の国となり、2010年以来初の認定国となり、世界全体では、合計 44 カ国と 1 地域がこのマイルストーンに到達しています。
マラリアの感染率が 40 % に達していたエジプトにおける人々と蚊の接触を減らすため、初期の取り組みは1920年代に同国が自宅周辺の水田や農作物の栽培を禁止したときに始まりました。 1930年にはマラリアを届出伝染病に指定し、その後、診断、治療、監視に重点を置いた初のマラリア対策センターを開設しました。 エジプトでは、マラリアの診断と治療が全ての住民に無料で提供されており、スクリーニングのために医療従事者のトレーニングが全国で行われています。
スクリーニングなど、近隣諸国との強力な国境を越えたパートナーシップは、マラリアの再流行を防ぐのに役立ち、マラリアフリーの国として公式に認定される道筋を作りました。