WHO最新ニュース

大気汚染 : 世界的な非感染性疾患 (NCD) の危機を引き起こす重要な要因への取り組み

大気汚染は、喫煙に次いで非感染性疾患 (NCD) の 2 番目に大きな危険因子でが、世界的な NCD の負担の重要な要因であるにもかかわらず、その対策では見過ごされがちです。
化石燃料によるエネルギー生産、廃棄物焼却、輸送、住宅用エネルギー使用、工業プロセス、農業焼却などの要因による屋外 (大気) 汚染は、毎年 420 万人もの早死を引き起こしていると推定されています。 これらの死亡の 90 % 近くは、大気質が最も悪い低 ・ 中所得国、特に WHO の東南アジア地域および西太平洋地域で発生しています。
しかし、事実上、私たちは皆、大気質が悪い環境にさらされています。 2019 年、世界人口の 99 % が、WHO の大気質ガイドラインで健康のために推奨されている基準値を超える汚染物質を含む空気を呼吸していました。
非効率な燃料や技術による調理や暖房による家庭内の大気汚染は、世界的な負担をさらに増大させ、曝露量が多い女性や子供たちを特に危険にさらしています。 大気汚染と家庭内の大気汚染を合わせると、毎年 700 万人近くの早死の原因となっており、これは世界の全死亡者の 10 % 以上を占めています。
大気汚染は、体内のほぼすべての臓器やシステムに影響を及ぼします。 大気汚染に関連する早期死亡の 83 % は、虚血性心疾患、脳卒中、肺がん、慢性閉塞性肺疾患 (COPD) などの慢性疾患によるものです。 また、大気汚染は、毎年何百万件もの心血管疾患や脳卒中の原因にもなっています。
第 78 回 世界保健総会で「大気汚染の悪影響に対する保健セクターの対応に関するロードマップ」の更新版が採択され、WHO 加盟国は 2040年までに大気汚染の健康への影響を 2015年レベルから半減することを約束しました。
9月に開催される 第 4 回 国連総会「非感染性疾患の予防と管理、メンタルヘルスとウエルビーイングの促進に関するハイレベル会合 (HLM4) 」は、大気汚染をグローバルな非感染性疾患対策の課題に完全に組み込む新たな機会となります。

詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

WHOインターンシップ支援
メールマガジン登録

刊行物(目で見るWHO)
賛助会員募集中