今年の世界マラリア報告書によると、世界のマラリアによる死亡者数は、パンデミック発生前の2019年の死亡者数 568,000 人と比して、パンデミック初年度が 625,000 人、2021年は推定 619,000 人となりました。患者数の集計では、2019年の 2 億 3200 万人、2020年の 2 億 4500 万人に比べ、2021年には 2 億4700万人に達しました。
マラリア対策のため、殺虫剤処理蚊帳 (ITN) の配布、季節性マラリアの化学的予防 (SMC) (予防薬投与) 、医療施設への迅速診断テスト (RDT) の配布およびアルテミシニン系併用療法 (ACT) の提供などが行われていますが、私たちの努力は多くの課題に直面しており、特にアフリカ地域は、2021年に世界の患者の約 95 % と死亡者の 96 % を負担しています。
パンデミック時の混乱と収束する人道的危機、医療システムの課題、資金調達の制限、生物学的脅威の高まり、主要な疾病削減ツールの有効性の低下が、マラリアに対する世界の対応を脅かしているのです。
WHOは、アフリカ大陸の国々がより強靭なマラリア対策を構築するのを支援するため、抗マラリア薬耐性を抑制する戦略と、マラリア媒介蚊であるステフェンスハマダラカ (Anopheles stephensi) の拡散を阻止するイニシアチブの2つの戦略を開始しました。
