大気汚染は、年間 700 万人近くの早期死亡を引き起こす主要な環境リスクであり、その主な原因は、虚血性心疾患、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患、肺がんなどの非感染性疾患 (NCDs) のほか、主に低 ･ 中所得国の小児が罹患する肺炎などの急性下気道感染症で、早産、低体重児出産、喘息の悪化や発症、認知障害や神経障害など、大気汚染による健康への影響があることを示す、一貫した証拠が増えています。
10 人中 9 人以上が危険なレベルの汚染空気を吸っている世界では、この環境脅威はすべての人に影響を及ぼします。 そして、大気汚染物質への暴露によって最も高い代償を払うのは、高齢者、子供、妊婦、慢性的な健康状態にある人や社会経済的地位の低い人など、最も弱い立場にあるグループです。
本報告書は、2022年にガーナで開催された「大気汚染と健康に関する医療従事者の能力構築」パイロットワークショップについて記述したもので、国や地域の優先事項やニーズに基づき、他の状況や環境にも複製 ･ 適応できる研修のツールや例として役立ちます。
このワークショップは、医療従事者を対象とした初のWHO大気汚染と健康に関するトレーニングツールキット (APHT : Air Pollution and Health Training toolkit) 教材のテストを目的としており、APHT の目的は、医療従事者の大気汚染と健康に関する知識を強化し、他の仲間や同僚を育成できるようにすることです。
