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マラリア年次報告書、「マラリア増加 – 気候変動の脅威の高まりに注目」

WHOが発表した新しい報告書によると、幼児や妊婦のマラリア予防のために殺虫剤処理された蚊帳や医薬品へのアクセスが拡大しているにもかかわらず、マラリアに罹患する人が増えています。

2022年の世界のマラリア患者数は 2 億 4,900 万人と推定され、世界のマラリア対策は、薬剤耐性や殺虫剤耐性、人道的危機、資源の制約、気候変動の影響、特に疾病負担の大きい国々におけるプログラム実施の遅れなど、増大する脅威に直面しています。

2023年世界マラリア報告書では、気候変動とマラリアとの関連について掘り下げています。

気温、湿度、降雨量の変化は、マラリアを媒介するアノフェレス蚊の行動や生存に影響を与え、熱波や洪水などの異常気象も、感染や疾病負担に直接的な影響を及ぼし、特に脆弱な地域におけるマラリア対策の進展に大きなリスクをもたらします。

一方、WHOは2023年10月に安全で効果的な 2 つ目のマラリアワクチン R21 / Matrix – M を推奨し、利用可能になることで、アフリカ全土への広範な展開が可能になると期待されています。

加えて、マラリアへの罹患率が低い多くの国々で、マラリア撲滅に向けた進展が見られ、今年だけでも、アゼルバイジャン、ベリーズ、タジキスタンの 3 カ国がWHOからマラリアのない国として認定され、他にも数カ国が来年中にマラリアを撲滅できる見込みです。

詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

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