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細菌感染症の新たな検査と治療法の開発に関する新報告書

世界保健機関 (WHO) は、臨床開発中および前臨床開発中の抗菌薬と、WHO 細菌優先病原体リスト (BPPL) に記載された優先細菌を検出 ・ 同定するために既に利用可能または開発中の診断薬に関する最新の報告書を発表しました。いずれの報告書も、拡大する薬剤耐性 (AMR) の脅威により効果的に対処するため、抗菌薬の研究開発 (R&D) を導くことを目的としています。
WHOの新たな分析によると、臨床パイプラインにある抗菌剤の数は、2023年の 97 種類から2025年には 90 種類に減少しています。 このうち 50 種類は従来の抗菌剤であり、40 種類はバクテリオファージ、抗体、マイクロバイオーム ・ モジュレーションなどの非従来型なアプローチです。
パイプラインは、その数や種類の不足と革新性の欠如という 2 つの危機に直面しています。 開発中の 90 種類の抗菌薬のうち、革新的と言えるのはわずか 15 種類ですが、その内 10 剤については、交差耐性がないことを確認するためのデータが不十分です。 つまり、ある抗菌薬に対する耐性が、別の治療薬に対する有効性を低下させる可能性があるということです。 さらに、WHO が「重要」と分類する菌の少なくとも 1 つに有効な抗菌薬は 5 種類のみです。
開発関係企業の 90 % は従業員 50 人未満の小規模企業であり、研究開発の脆弱性を浮き彫りにしています。
WHO は、共同研究を促進し、投資を呼び込み、技術革新を加速させるために、抗菌活性に関するデータを公表するよう開発者に要請しています。

記事の詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

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