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不安定で不確実な世界において、世界の健康安全保障が危うい状況にあると強調 (GPMB 報告書)

世界健康危機モニタリング委員会 (GPMB) が、ベルリンで開催された世界保健サミットにおいて、2025年報告書『パンデミック準備態勢の新たな姿』を発表しました。 このグローバルな報告書は、将来のパンデミックやその他の健康危機から世界中の人々を守るための準備態勢の優先事項を概説し、プライマリーヘルスケアへの投資拡大、リアルタイムのリスク評価、そして国際協力の強化を求め、地域社会と国際社会が次のパンデミックを予防し対応する準備を整えることを確保するよう訴え、パンデミック準備態勢における変革的な転換を求めています。

COVID-19 発生から 5 年が経過した今も、世界はその余波に直面し続けている一方、技術面および地政学面における大きな変化は、グローバルヘルスセキュリティにとって機会と課題の両方をもたらしています。
データ分析技術の進歩、新たなワクチンや治療法を迅速に開発する手段、そして世代を超えたパンデミック協定の採択は、いずれも前向きな進展です。しかしながら、誤情報の爆発的増加、高まる不信感、そして分断を招く地政学的勢力は、準備態勢を弱体化させています。

こうした状況を受け、GPMB は最新の報告書において、各国政府や機関に対し、パンデミック対策のためのグローバルヘルス体制を再構築するパラダイムシフトを採用するよう強く促しています。 具体的には「ケア」、「測定」、「協力」という 3 つの行動に焦点を当てるべきだと提言しています。

(備考)
GPMB は、西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行を受けて2018年に設立され、パンデミックやその他の健康危機に対する世界の準備態勢を監視しています。 これは世界保健機関 (WHO) と世界銀行が支援する取り組みです。

記事の詳細はWHOのウエブサイトをご覧ください。

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