WHOは2022年 6月、ブルキナファソ、カメルーン (極北) 、チャド、マリ、ニジェール、ナイジェリアにわたる「サヘル」地域における人道危機に対応するための資源ニーズの詳細を示すアピールを発表し、1,000 万人以上に質の高い必須保健サービスへのアクセスを改善するには、求められる資金ニーズは 6,280 万米ドルにのぼると推定しています。
アフリカのサヘル地域は、武力紛争、貧困、気候変動、食糧不安、政情不安の結果として、かつてないほどの人道的ニーズに直面しています。 2022年には、サヘル地域の 3,300 万人以上が救命支援を必要としています。 このため、サヘル危機は、世界で最も急速に拡大している危機の一つとなっています。
サヘルの人々の平均寿命はスイスより20年短く、妊産婦死亡率は 100 倍であるにも関わらず、COVID-19、暴力の増加、医療施設の破損により、保健医療へのアクセスはより制限されるようになりました。
2021年だけで、WHOは医療関連施設への攻撃に関連した 122 人の死亡を記録しました。 この地域は定期的に大規模な感染症の影響を受けており、2021年には 11 万件以上のコレラ症例が記録され、黄熱病の感染は20年ぶりの高水準となっています。
また、どの国も、2022年半ばまでに人口の 70 % にCOVID-19のワクチンを接種するという目標を達成するめどは立っていません。
WHOは、人道危機の影響を受けた地域の 1,000 万人以上に、質の高い必須保健サービスへのアクセスを改善するために緊急アピールを発表し、資金の必要性を訴えています。