パンデミック協定交渉文書改訂草案が、3月 8日午後 (3月18日の最終交渉の 10 日前) 、世界保健機関加盟国に届けられました。 31 ページの草案は、第 8 回 WHO 政府間交渉会議 (INB) で合意された通り、これまで除外されていた公式の利害関係者にも送られました。
第 1 章の、用語、目的、基本原則においては、WHOのパンデミック協定 agreement (もはや条約 (treaty) や協定 (accord) とは呼ばれなくなった) の目的は、「目標と成果としての公平性 ; equity as the goal and outcome」をもって、各国の保健システムの「共通だが差異ある責任とそれぞれの能力 ; common but differentiated responsibilities and respective capabilities」を認識し、「パンデミックを予防し、準備し、対応すること ; is to prevent, prepare for and respond to pandemics」であると表記しています。
また、「国連憲章および国際法の一般原則に従って、自国の管轄内で法律を採択し、立法し、実施する国家の主権的権利、および自国の生物資源に対する主権的権利」にも明示的に言及しており、これは「パンデミック協定がWHOの権力掌握であり、世界保健機関がとりわけ世界的なロックダウンを課すことを可能にする」という誤った情報への対応です。
最も意見が対立する箇所 (第 2 章の第 4 条~第 20 条 : 病原体へのアクセスと利益配分 (PABS) 、新たな資金メカニズム等) についても洗練された文書案となっています。
なお、この記事は草案であるため、今後の交渉で表現が変更される可能性があります。