世界健康危機モニタリング委員会 (Global Preparedness Monitoring Board : GPMB) は年次報告として2回目の報告書「A World in Disorder」を公表しました。GPMBは、独立した立場で世界的な健康危機に対するモニタリングや提言等を行うため、世界保健機関 (WHO) 、世界銀行、各国の有識者等により2018年に立ち上げられた組織で、委員長は元WHO事務局長のグロ・ハーレム・ブルントラント氏が務めています。第1回目の報告書は「危機にある世界」というタイトルでした。
今年のレポートでは、COVID-19対応の厳しい評価を行って、以下のような教訓を学び取るとともに、次のパンデミックが発生した場合、世界は再び準備する余裕がないことを警告しています。
- 政治のリーダーシップから違いが生じる。
- 備えは政府だけが行うものでなく、人々が互いを思ってするものでもある。
- パンデミックのインパクトは目前の影響をはるかに遠くまで及ぶ。
- 現在の備えの方策は必ずしもあてにならない。
- グローバル規模の健康安全保障への投資は膨大なリターンを生む。
