2022年 8月24日、25日に「第 13 回母子手帳国際会議」がトロント(カナダ)で開催されました。 オンラインでしたが、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの 61 カ国から 1,049 名の参加者が集まり、2 日間にわたる熱い議論を楽しみました。
国際母子手帳委員会とトロント大学が主催し、公益社団法人日本WHO協会が後援団体となり、WHO、UNICEF、UNFPA(国連人口基金)、JICA(国際協力機構)などから多大なご協力をいただきました。 WHO事務局長特別アドバイザーのPeter Singer教授、山本尚子WHO事務局長補からは、開会式典において意義深いメッセージをいただきました。
国際会議の冒頭において、秋篠宮皇嗣妃殿下からビデオメッセージを賜ることができました。世界の母子手帳関係者一同、温かな励ましのおことばを胸に刻み、母子手帳と母子の健康の向上に向けて邁進しています。
トロント宣言において、母子手帳には、EDI(Equity, Diversity, and Inclusion)の原則が取り入れられていることが強調されました。
- 公平性 : 十分なサービスを受けていない人々に、質の高いケアへのアクセスを改善する。
- 多様性 : ボトムアップのアプローチにより、文化的配慮のあるサービスを提供する。
- 包摂 : 低出生体重児、発達障害など特定のニーズに対応した医療サービスを提供する。
また、デジタルと紙の二刀流についても議論されました。 デジタル化という新しいテクノロジーと、紙の手帳に書くという昔ながらの方法が混ざり合ったとき、新しいものが生まれるはずです。
今月になりますが、2022年 9月15日には、「第 8 回アフリカ開発会議(TICAD8・チュニジア)」のオンライン・サイドイベント「Digitalization of Maternal and Child Health Handbooks and Information」を長崎大学、NPO法人ロシナンテスといっしょに企画中です。
下記のホームページからどなたでも登録可能です(日本語通訳もつきます)。
http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/ticad8-mch-digital/
いま、母子手帳が熱いです。
皆さま方からの率直なご意見やご示唆をお待ちしています。
今後も日本WHO協会をご支援のほど、よろしくお願いします。
公益社団法人 日本WHO協会
理事長 中村安秀