シャーガス病(アメリカ・トリパノソーマ症)
キーファクト(主要な事実)
- 世界中で、主に中南米で約 600 ~ 700 万人が、シャーガス病を引き起こす寄生虫であるクルーズトリパノソーマ (Trypanosoma cruzi) に感染していると推定されています。
- 感染経路には、サシガメによる感染 (媒介感染) のほか、経口感染 (食物感染) 、血液 ・ 血液製剤による感染、妊娠 ・ 出産時感染 (先天性感染) 、臓器移植、実験室事故による感染などがあります。
- シャーガス病は、急性期に駆虫薬治療を早期に開始すれば治癒可能です。 慢性感染症では、治療とフォローアップによって、病気の進行を予防または抑制し、例えば妊娠中や出産時の感染を防ぐことができる可能性があります。
- 慢性感染者のうち最大で 3 分の 1 が心疾患、10 人に 1 人が消化器疾患、神経疾患、混合疾患を発症し、特別な治療が必要となる場合があります。
- シャーガス病を予防するための主な戦略としては、ベクターコントロール (媒介害虫駆除) (中南米において) 、輸血および臓器移植前の血液スクリーニング、女児 ・ 生殖年齢の女性・新生児および感染している母親の兄弟の検査と治療、地域社会や医療専門家向けの情報、教育、コミュニケーション、などがあります。
本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページでも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい(改訂前)
厚生労働省検疫所ホームページ:シャーガス病シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)について(ファクトシート)
ⓒWorld Health Organization
文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。