シャーガス病(アメリカ・トリパノソーマ症)

重要事項

  • 世界で 600 ~ 700 万人がシャーガス病に罹患していると推定されています。 その大部分は中南米で、寄生虫のトリパノソーマ・クルーズに感染しています。
  • 感染経路には、サシガメによる感染 (媒介感染) のほか、経口感染 (食物感染) 、血液 ・ 血液製剤による感染、母子感染 (先天性感染) 、臓器移植、実験室事故による感染などがあります。
  • 感染後すぐに治療を開始すれば、クルーズトリパノソーマ感染は治癒可能です。 慢性患者では、抗寄生虫治療により、病気の進行を予防または抑制し、例えば母子感染を予防することができます。
  • 慢性的感染者の、最大30%は心臓の変調、10 % は消化器系、神経系もしくは複合の変調をきたし、特別な治療が必要となることがあります。
  • 中南米におけるシャーガス病の予防には、ベクターコントロールなどの戦略が重要です。
  • 輸血や臓器移植による感染予防のためには、世界中で血液スクリーニングが不可欠です。
  • 妊娠可能な年齢の少女や女性の検出と治療が不可欠であり、抗寄生虫治療歴のない感染した母親の新生児や兄弟姉妹のスクリーニングも併せて行う必要があります。

本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページでも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい(改訂前)

厚生労働省検疫所ホームページ:シャーガス病シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)について(ファクトシート)

ⓒWorld Health Organization

文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。

WHOインターンシップ支援
メールマガジン登録

刊行物(目で見るWHO)
賛助会員募集中