乳幼児の食事
キーファクト(主要な事実)
- すべての幼児及び児童は、「児童の権利に関する条約」によって、良好な栄養状態を保つ権利があります。
- 子どもの死亡の 45 % は栄養不良によるものです。
- 2022年には、世界で 5 歳未満児 1 億 4,400 万人が発育不良 (年齢に比べて身長が足りない) であり、同じく 4500 万人が低体重 (身長に対してやせすぎ) であり、3700 万人が過体重または肥満であると推定されています。
- 生後 0 ~ 6 カ月の乳児の約 44 % は母乳のみで育てられています。
- 栄養的に十分で安全な補完食を摂取している子どもは少なく、多くの国では、生後 6 ~ 23 ヶ月の乳児のうち、月齢に見合った食事の多様性と授乳回数の基準を満たしているのは 4 分の 1 以下です。
- 0 ~ 23 ヶ月の子どもたち全員に最適な母乳育児をさせれば、5 歳未満の子どもたちの命を毎年 820,000 人以上救うことができます。 母乳育児は IQ や就学率を向上させ、成人後の高収入にも関連します。[1]
- 母乳育児を通して子どもの発達を改善し、保健コストを削減することは、国家レベルだけでなく、全ての家族に経済的利益をもたらします。
[1] The Lancet Breastfeeding Series papers
Breastfeeding in the 21st century: epidemiology, mechanisms, and lifelong effect.
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)01024-7/abstract
Victora, Cesar G et al. The Lancet , Volume 387 , Issue 10017 , 475 – 490.
Why invest, and what it will take to improve breastfeeding practices?
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)01044-2/abstract
Rollins, Nigel C et al. The Lancet , Volume 387 , Issue 10017 , 491 – 504
文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。