ニパウイルス
キーファクト(主要な事実)
- 人間におけるニパウイルス感染では、無症候性感染(不顕性感染)から急性呼吸器感染症や致死性の脳炎まで、幅広い臨床症状を引き起こす。
- 致死率は40 %から 75 %と推計されている。この率は疫学調査や臨床管理の現地の能力しだいで流行によって変化することがある。
- ニパウイルスは、(コウモリまたはブタのような)動物あるいは汚染された食物から人間に伝染することがあり、また人間から人間に直接に伝染することがある。
- プテロポディダエ科のオオコウモリは、ニパウイルスの自然宿主である。
- 人間にも動物にも有効な治療法やワクチンはない。人間への主な治療は支持療法である。
- W HO ブループリント優先疾患リストの 2018 年見直しでは、ニパウイルスへの研究開発を加速する緊急的必要性があることを示している。
ⓒWorld Health Organization
文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。