条虫症・嚢虫症
キーファクト(主要な事実)
- 条虫症という用語は、条虫(サナダムシ)の成虫によって引き起こされる腸感染症です。
- 3 種類の寄生虫が人の条虫症の原因となります。 その 3 種類は有鉤条虫、無鉤条虫及び広節裂頭条虫ですが、重大な健康障害を引き起こすのは有鉤条虫に限られます。
- 有鉤条虫の幼虫(嚢尾虫)に感染した、未加熱の豚肉を食べることで人から感染します。
- 感染者は、有鉤条虫の卵を糞便中に排泄するので、屋外での排便は環境を汚染します。
- 人はまた、不衛生(糞便-経口の感染ルートを通じて)や汚染された食物、飲み水によって有鉤条虫の卵に感染します。
- 体内に入った有鉤条虫の卵は、人体のいろいろな器官の中で幼虫(嚢虫と呼ばれる)に成長します。 中枢神経系に入るとてんかん発作などの神経症状(神経嚢虫症)を引き起こします。
- 人々と放し飼いのブタが近接したところで暮らす多くの流行地域では、有鉤条虫がてんかんの 30 % の原因となっています。 特にリスクの高い地域ではてんかんの70%を占めます。
- 世界中のてんかん患者 5000 万人の約 80 % は、低及び低中所得国に住んでいます。
本件ファクトシートについては厚生労働省検疫所ホームページの でも全文の日本語訳が公開されていますので、ご参照下さい(改定前)。
厚生労働省検疫所ホームページ :条虫症/囊虫症について (ファクトシート)
ⓒWorld Health Organization
文章は、日本WHO協会がWHOのメディアセンターより発信されているファクトシートのキーファクト部分について、2014年3月にWHO本部より付与された翻訳権に基づき作成したものです。ファクトシートには、訳出部分以外にも当該案件に関する基本的情報や詳細情報へのリンク先などが示されていますし、また最新事情に合わせて頻繁に見直しが行われますので、更新日時の確認を含めWHOホームページでの原文をご確認ください。