薬剤耐性 (AMR) 病原体の出現と蔓延を抑えることは、ヒト、動物、植物の疾病を治療する世界の能力を維持し、食の安全とセキュリティのリスクを軽減し、環境を保護し、貧困、飢餓、健康と福祉、不平等、清潔な水と衛生、労働と経済成長、持続的消費と生産、パートナーシップに関する目標を含む持続的開発目標への進捗を維持するために不可欠です。
WHO、FAO (国連食糧農業機関) 、OIE (国際獣疫事務局) 、UNEP (国連環境計画) は、薬剤耐性 (AMR) に関する連携のための戦略的枠組みを策定しました。
このフレームワークは、世界、地域、国レベルでAMRに対する「ワンヘルス (人と動物の健康、環境の健全性を一体的に守っていくという理念) 」対応を進めるための4機関の共同作業を反映したものです。 また、AMRに関するグローバル ･ アクション ･ プランの 5 つの柱の実施や、グローバルなAMRガバナンス (必要な管理体制の構築) の強化を広く支援しています。
《グローバル ･ アクション ･ プランの 5 つの柱》
１）普及啓発 ･ 教育 : 薬剤耐性に関する知識や理解を深め、専門職等への教育 ･ 研修を推進
２）動向調査 ･ 監視 : 薬剤耐性及び抗微生物剤の使用量を継続的に監視し、薬剤耐性の変化や拡大の予兆を適確に把握
３）感染予防 ･ 管理 : 適切な感染予防 ･ 管理の実践により、薬剤耐性微生物の拡大を阻止
４）抗微生物剤の適正使用 : 医療、畜水産等の分野における抗微生物剤の適正な使用を推進
５）研究開発 ･ 創薬 : 薬剤耐性の研究や、薬剤耐性微生物に対する予防 ･ 診断 ･ 治療手段を確保するための研究開発を推進
