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世界保健サミットで、テドロス事務局長講演

10月16日にベルリンで開催された世界保健サミットにおけるテドロス事務局長の基調講演要旨は以下の通り。

1 ) グローバルヘルスを新しいレベルに引き上げるということは、共通のビジョンに基づいた新しいグローバルな合意、すなわちグローバルアコードが必要で、私たちは、連帯と公平性への共通のコミットメントに基づく共通の対応によってのみ、共通の脅威に直面することができる。 それが、現在各国が交渉中のパンデミック協定である。
すなわち、疫病やパンデミックに備え、対応するために、世界の国々が互いに競争するのではなく、協力し合うという協定である。 現在交渉中のグローバルな合意は、今後数十年、あるいは数世紀にわたって、疫病とパンデミックに対するグローバルなアプローチを支えることになる。 これが、私たちがこの協定を「世代間協定generational agreement」と呼ぶ理由である。

2 ) グローバルヘルスを新たなレベルに引き上げるには、首尾一貫した包括的な新しいグローバル ・ アーキテクチャが必要
パンデミックは政治的な脆弱性を露呈したのと同様に、集団発生や感染症を予防、探知、対応する世界の集団的能力における技術的、運用的な脆弱性をも露呈した。 新しい協定と新しい仕組みは不可欠で、私たちは世界の人々の健康の形成条件の根本的な改革を必要としている。

3 ) グローバルヘルスを次のレベルに引き上げるには、健康増進と疾病予防を優先させる新しいグローバルなアプローチをとることが必要で、病人を治療するだけない。
世界の医療制度は、ヘルスケアを提供しているのではなく、病気の治療に集中している。 多くの国では、わずかな費用で予防できるはずの病気の治療に莫大な金額を費やしている。 健康は病院や診療所からではなく、家庭、学校、職場から始まることを認識し、健康増進と疾病予防に向けたパラダイムシフトを行うよう、すべての国に呼びかけている。
このシフトを行うには、ユニバーサル ・ ヘルス ・ カバレッジと健康保障の基盤であるプライマリー ・ ヘルスケアに向けた保健システムの方向転換と再調整が必要。

記事の詳細はWHOのサイトをご覧ください。

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